「厚顔無恥」とはこの人の辞書には無いのだ!

こんな人間が一国の首相の座にいたのかと思うと空恐ろしくなる。

ナルシストなのでしょう!
自分の言葉に酔い!
市民運動家を標榜し!
喚きチラシ!
責任逃れに汲々とする浅はかさ!

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Yahoo!ニュースより
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寒空の下、一人の男がコートのポケットに左手を突っ込んだまま、駅に向かう通勤客と握手を交わし始めた。「菅直人本人です」-。

そう言いながら、あの見慣れた笑顔を振りまく。

街頭での演説が解禁される午前8時になると、菅はマイクを握った。

「福島の原発事故がもう一回り拡大をしていたら、東京から全ての人が避難しなければならなかった」「ぎりぎりの事故を首相の立場で経験した」
「原発を必要としない社会をつくることが私に課せられた使命であります!」

訴えるのは、ただひたすらに原発、原発、原発…。各選挙区で民主党への逆風が吹く中、東京18区で11選を目指す菅は逆に自信を取り戻したかのようだ。
「もともと市民運動家からスタートしたからこういう選挙はある意味、原点。『原発ゼロ』も市民運動家的なテーマだし、原点に戻った感じだ」。

原発事故への対処に翻弄され、いつも眉間にしわを寄せていた首相時代が嘘のように生き生きとしている。

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そう言えば今朝の新聞にこんな記事がありました。

「政治家の資質について」

2012.12.7 03:10

 政治家になるべき人間の資質について、きわめて明瞭に語りつくしたのがマックス・ヴェーバー(1864~1920年)の講演録『職業としての政治』である。

政治家は権力を扱う職業だ。
その権力は「国家による正当な物理的暴力行使の独占」に支えられている。
こうした特殊な職業にはどのような倫理が求められるのか?

政治家は情熱、責任感、判断力の3つを持つべきだとヴェーバーは言う。
情熱とは興奮ではなく現実に向かい合う熱意である。

現実をあるがままに受け止め、事物と人間に対して距離を置いて判断する。
こうした熱意と冷静さを一つの魂の中で結びつけることが政治家の仕事である。

一方、政治家になってはいけないのは「距離を見極めることができない人間」だ。

彼らは革命、改革といった派手な言動に酔い、虚栄心に溺れ、過去の判断に責任をとらない。

こうした「権力を笠(かさ)に着た成り上がり者の大言壮語」「知的道化師のロマンティズム」「権力に溺れたナルシシズム」こそ政治を堕落させるのである。

加えて言えば、彼らは幼稚である。

政治に必然的に付随する悲劇性、現実世界の不条理が理解できないがゆえに、そこから目を逸(そ)らし単純な正義を声高に叫ぶ。

ヴェーバーは言う。

「善からは善のみが、悪からは悪のみが生まれるというのは、人間の行為にとって決して真実ではなく、しばしばその逆が真実であること。

(中略)これが見抜けないような人間は、政治のイロハもわきまえない未熟児である」

無差別的な愛の倫理を貫けば「悪しき者にも力もて抵抗(てむか)うな」となるが、政治家に求められる倫理は逆である。

彼らは暴力の行使により「悪しき者」に抵抗する義務を持つ。
さもなければ、悪の支配の責任を負わなければならない。
そうである以上、政治家が単純な平和主義を唱えるのは犯罪行為に近い。

正しい選択がよい結果を生み出すとは限らない。
にもかかわらず、政治家は信念を持って判断を下さなければならない。
こうしたジレンマをどう乗り越えればいいのか?
それは判断の結果に全責任を負うことである。

「この世のいかなる倫理であっても、多くの場合において『善き』目的を実現するには、倫理的にいかがわしい手段や、少なくとも倫理的に危険な手段を利用せざるをえない」とヴェーバーは言う。

そこには「悪しき副産物」が発生する可能性もある。
政治を職業として行う者は、この「倫理的なパラドックス」を考慮に入れた上で、「それにもかかわらず!」決断を下すしかない。
全体を見据えて現実に踏みとどまり、責任逃れの回路を自ら断つ人間。
そして責任倫理に従って行動する人間。

ヴェーバーは政治家になるべき「成熟した人間」をこのように規定した。
現在わが国に蔓延(はびこ)るのはこれと正反対の心情である。

大言壮語で世情に阿(おもね)り、失政に対する自己弁護と責任転嫁に奔走する政治家、非現実的な理想論を声高に叫ぶポピュリスト、平気な顔で前言を翻すデマゴーグ…。

彼らが離合集散を繰り返せば、悪の支配を準備することになる。
ちょうどこの講演が行われた1919年のドイツのように。
(てきな おさむ)

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